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ゼンハイザー IE800 は最高のイヤフォン?
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以前より気になっていましたが、「直押しでもよい音で聴ける」という口コミを信じ、入手しました。
昨今の情勢から他の製品が軒並み値上がりぎみですので、その前に・・ということもあります。
後になってよくよく考えて見ますと、ヘッドフォンを含め今までで最も高価な!フォンということになります~~ゞ

手にしてみますと、セラミック製という、ガンメタで、しぶくつややかなハウジングが美しく、ノーチラス(スピーカー)のようなシェイプがよいです。
アルミハウジングより軽量で装着感がよく、冬でもひんやりすることが少ないはずです。
ケーブルはショートケーブルで、ミニピンプラグで延長するという構造ですが、プラグまでが少し短いのではないでしょうか。
耳の上部を通す、所謂シュア掛けとした場合、ほとんどあそびがありません。
そのため、緩みが発生しませんが、ちょっときつい感じがします。
かといって、普通の掛け方ですとケーブルノイズが辛いです。
ケーブル線は、中心線をケブラー繊維で補強し、更にクリヤチューブを被せており、いかにも丈夫そうでカッコよいものです。
交換はできませんが、多分しばらくはいけそうです。


肝心の音質ですが、一聴ゴージャスな音で、高域の楽器(シンバル、パーカッション、ベル・・)が大変きれいによく伸びています。
ダイナミック型だけでなく、全てのドライバーで最高峰のように思えるほどで、さすがにレベルの違いを感じました。
しかし、聴き始めは中、低域が退き気味なのが気になりました。
ボーカルなど、膨らみが不足しハスキーな音色でした。
低域は低いところまで出てはいますが、量的に不足し、いかにも小口径のドライバーが鳴っているという印象でした。
ですので、イコライザーでVocal域を持ち上げてみたり、高域を減衰させたりしました。

入手直後のためかもしれません。
以前BA型も使いましたが、硬質な音が合わず、手放した経験がありました。
この製品の高域は伸びていますが、しなやかで聴きやすいです。
一音々は、クリヤで磨かれておりさすがです。

  その後、2日目、3日目と使ううち音質は大きく改善され、大変聴きやすくなりました。
  3日目でほぼフラットな音色となり、ホッとしました。
  現在1週間ほどたちますが、iPodtouch+WAV という環境では、ほぼフラットです。
  最低域は出ていますが、量はまあまあといったところです。
  高域はこれは素晴らしいの一言ですね。
  情報量が多く、こもりのない音色で、基本性能の高さが感じられます。
  いままでになく(といっても大したあれではありませんが・・)完成度が高いと思います。
  よくよく考えると最近音楽を聴く環境が、95%以上iPodtouch+イヤフォンですので、これはこれでよかったと思えます。


ここで先日入手した(といっても半年前ですが)、Beyerdynamicの DTX 101 iE と聴き比べてみました。
DTX 101 iE は、実売6千円ほどですので、価格差は実に10倍以上ということで、比較対象にはなりにくいかもしれません。
音色は低域よりで、高域は引き気味で聴きやすい機種だと思います。
ボーカルは伸びやかで自然ですので、女性ボーカルをよく聴いていました。
これはこれで気に入っていました。

比較のため、iPodtouchにはボーカルを中心にしたリストを組み、他方のiPodclassicにはアコースティック系の曲をリストして、
DTX 101 iE と IE 800で聴いてみました。
小生は比較的小音量で聞きますので、予めお断りしておきます。

Beyerdynamic DTX 101 iE

   ボーカル・・・とても聴きやすく、声が伸びやか。  低域がやや強く、線が太い印象。
   アコースティック系・・・高域が引き気味だが、元気のいい鳴り。 ピアノの切れが悪い・・分解能がやや低いか? 低域(パイプオルガン)は良く出ている。

Sennheiser IE 800

   ボーカル・・・ボーカルは付帯する倍音成分が強く、表情が豊か。  押し付け感がなく、比較的線が細い。
   アコースティック系・・・一音々が精密に聴こえ、音色をよく描き分ける。 録音の状態を露呈する。 つまり古い録音は音量が小さく、大人しく聴こえる(
DTX 101 iEはどれも同じように鳴る)  
   ピアノなど完璧な再現(打弦の倍音、胴鳴り・・)。 パイプオルガンは音量小さめだが最下部まで出ている。


    ・・とまあ予想通りの結果でした。 同じ音量では、
DTX 101 iEのほうが元気よく鳴りますね。
    インピーダンスは12Ω、感度は102dB とあります。
    
IE 800は16Ω、感度は125dBですので、インピの低さが利いているのかも です。
    
DTX 101 iEは中〜低域が良いですが、若干音作りが古い感じがしてしまいます。
    
IE 800は広い帯域をカバーし、よりハイエンドな音作りです。
    どちらも個性がはっきり違いますので、併用して楽しむつもりです。




           これは余談ですが、これから暑くなりますのでますますイヤフォンの稼動が高まりそうです。
           長時間フォンを装着していますと内耳がかゆくなることが^^;  その場合、綿棒に消毒用アルコールを少しつけ拭きますとすーっきりします。