My Sound Room
HD650の改造、その2。。。
TAKETスーパーツィーター追加!
ゼンハイザーHD650が簡単に分解できることが判り、TAKET BATPURE(小型スーパーツィーター)の追加の目途が立ちました。
これは、既にメインスピーカーで使っているものを使い、その代わりにスピーカーには上位機種であるBATPROIIを奢る事に^^
BATPROIIは、能率が高く、更に50-100dB間で切り替えることが可能です。
これらハイル型ツイーターの良いところは、ツィーターに並列にダイレクトに接続でき、ネットワークが不要である事です。
つまり手軽に使用でき、効果が期待できるところです。
特にフルレンジなど高域が伸びていない機器には、効果が大きく最適だと思います。
(TAKETはごく小容量のコンデンサーと同等の働きをします)




BATPROIIが届きましたので、早速改造に取り組みました。

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メインスピーカーの様子ですが、レポは後ほど。
工程は、
HD650の外部カバーを取り去り、まずアルミ板で簡単な設置台を作りました。
次にドライバーユニット端子にケーブルを半田します。
当初、半田によりプラスチックが溶けないか不安でした。
しかし溶けることなく、無事半田づけ出来ました。
設置台に、TAKETを両面テープで付け、双方のケーブルを半田して完了。

極性については、左右対称にしました。(つまり、前側の端子が+側)


この状態で喜びいさんで試聴^^

Shadow Of Your Smile/ Roberta Gambarini

最近最も良く聴く歌手・アルバムのひとつです。 
このガンバリーニという歌手は、近年の若手女性ジャズシンガーでは実力No.1で、全てのアルバムを揃えてしまいました。
2013年の作品ですが、その後発表されていないので心配なところ。
イタリア人は本当に歌がうまいです。
カンツォオーネやオペラの伝統があるからでしょうか。
録音もよく、鮮やかな歌声が、改造により益々熱く、近くで聴こえます。
まるで1m先で生で歌っているようです^^
試しに、AKG K701に交換してみました。
これも以前バランス型にリケーブルしたものです。
HD650より、高域が張っており、中域がやや退いた音調でした。
しかし、今回聞き比べてみますと、あれ、これってこんなに・・ でした~~
Larry Carlton/ Alone, but never alone(ギター/フュージョン)

ラリーカールトンのスチールギターと各種パーカッションで構成されたこの盤の再現は、アコースティックなサウンドの再生チェックに良く使います。
今までで最も鮮烈な再生でした。
MCAの古い録音ですが、高域のパーカッションだけでなく低域のドラムなども厚く重く聴こえました。
ドラムの皮の発する風圧のようなものが伝わってきました。
高域のグラスベル(多分)やビブラフォンの揺らぎも綺麗に表現できています。

 
しばらく聴いて気になったのは、Lchがやや退いて聴こえたことです。
これは多分極性だな ということで、再度フォンのカバーを開きました。
Lchをリケーブルする必要がありましたが、ついでに両方とも中間にコネクターを挿入し、差し替えられるようにしようと考えました。
小型のコネクター(BECのような)があれば簡単に極を変えることが出来ます。
しかしちょうど良いものがなく、少し大型のコネクターの接続ピンを使用しました。

これが最終的なフォンの内部です。

ページ最上の写真は完成写真ですが、一見何も変わりません。
しかし音質は全く別物になりました


TAKETは内側に向けて付けました。
フォンの銀色のアルミ板に見える板は、微小な穴が無数に配列しており、音や空気を通します。
改造後のHD650は、非常に満足できる音に変身しました。
予想以上の結果で、全く別物の音といえると思われます。
オリジナルでもかなり満足できる音で、高域まで伸びているはずですが、可聴域以上を強化(20k-150kHz、70dB)することで音質が鮮烈になり、生に近い生き生きとしたサウンドになりました。
高域が良くなるのは予想が出来ましたが、中域や低域の迫力が増し、音圧が上がったように感じました。
私の設置では、音場は特に広がることなく、少し上に音像が配置される感じです。
まずは音出しがうまくいった段階ですが、まだまだ工夫の必要があるかもしれませんね。

   こうした変化を受け入れない方(音が出すぎる・・)はともかく、一度トライされてみると面白いと思います。
ヘッドフォン改造後、スピーカーの見直しも成功し、寒くなった冬の日に時々CDを回して楽しんでいます。
しかし、楽曲とは別に、なぜこう録音技術がまちまち何でしょうね???
非常にエッジを効かせたもの、眠い音調、エコーをかけ過ぎたもの、モノを無理やり分離編集したもの・・
音量は大小まちまち、ましてや音色は・・ 言わずもがな~~


こうした自由録音CD群^^を再生するには、音量や音質の調節機能を持つプリアンプが必要ですね、やはり。
2Way化したHD650は、鮮やかな音質で良いのですが、少し行き過ぎの感じがしてきました。
特に最近の、真空管を用いたマイクアンプで録音したものは、原音自体が鮮やかです。
それに更に鮮やかさが加わると少々行き過ぎて、うるさく感じます。

やはり節度のあるというか中庸の表現力が、適応する範囲が広いようです。

そのため、Sツィーターのパワーを落とすことに着手。
当初、フェルトなどを間に入れてみましたが、何となく不自然な音に。
そこで、再度TAKETのHPを訪問しました。
そうしますと、パワーを落とす方法が記載されていました。
http://www.taket.jp/japanese/faq/faq.html

結局、抵抗を直列に入れることに。
10-100Ωくらいが適するということです。
HD650はハイインピーダンスで、300Ωだったかな?
スピーカーですと4-16Ω、フォンは4-32Ωくらいの機器が多い中、飛びぬけて高いのです。
手持ちの抵抗を探してみますと、100Ω近辺で大型のものは、82Ωがありました。

後ほど交換できるように、ゲタを配線間に半田してから82Ωを差し込みました。
その状態で数枚聴いてみますと、ツイーターの効果は十分有り、しかも鮮やかな音色でした。
少し自然な音色になったかな? といったところ。
150-200Ωでも良いかもしれませんが、残念ながら手持ちがありませんでした。


このような経緯でようやく改良が終了し、冬の深まりつつある夜明けや、夕刻にお気に入りを聴いています。
フォンやアンプの存在を忘れ、聴き入ることができることが大切ですね。
しばらくはこれでいけそうです。